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1 税務調査の際の質問
税務調査の際には、税務署の調査官から様々な質問が向けられます。どのようなことを質問されるのか、調査官が何故そのようなことを質問するのか、どのように答えれば良いのか等、気になることはたくさんあると思います。
残念ながら調査官は質問の意図を教えてくれません。そもそも調査官の質問には明確な意図があるとは限りませんし、思いついたことを手当たり次第質問している場合もあります。
質問を受ける立場としてできることは、深く考えずに分かることを淡々と回答することです。ただ、気を付けることが一つあります。それは真実でない回答をしないことです。調査官は既に了知していることを敢えて質問していることもあります。
いい加減な回答をすると後々辻褄が合わなくなり、あらぬ疑いをかけられることにもなりかねません。安易な回答をせずに、分からない質問には「分かりません」と答えればよいのです。
2 よくある質問
上述したように、調査官からの質問には、深く考えずに淡々と回答すればよいのです。とはいえ、事前に質問内容を想定しておけば、心理的負担もある程度軽減されると思いますので、以下に代表的な質問を挙げます。
なお、予期していない質問がなされたからといって気に病む必要はありません。分かることを回答するのみです。
⑴ 事業に関する質問
- 創業の時期と経緯を説明してください。
- 事業の概要を説明してください。
- 経営状況(景況)を説明してください。
- 扱っている商品、提供しているサービスを教えてください。
- 取引の流れ(受注から納品まで)を説明してください。
- 主な売上先、仕入先を教えてください。
- 売上と仕入の締日を教えてください。
- 売上と仕入の決済手段(振込、手形等)を教えてください。
- 現金取引はありますか。
- 発注元からの材料の支給はありますか。
- 従業員の人数とそれぞれの担当業務を教えてください。
⑵ 経理の状況に関する質問
- 帳簿作成の流れを説明してください。
- 帳簿作成の各担当者を教えてください。
- 事業で使っている預金口座について教えてください。
- 領収書、請求書の管理状況を教えてください
- 借入金の借入先と残高を教えてください。
- 現金の保管状況と残高を教えてください。
- 在庫の管理状況を教えてください。
- 預け在庫はありますか。
- お金の管理は誰が行っていますか。
- 金庫はありますか。中には何が入っていますか。
- 売上の計上基準(時期)を教えてください。
⑶ 経営者個人に関する質問
- 代表者(事業主)の趣味を教えてください。
- 自宅は所有されていますか。賃貸ですか。
- 住宅ローンの有無と残高を教えてください。
- 車の所有状況を教えてください。
- 家族構成と職業を教えてください。
- 月々の生活費はどのくらいですか。
- 個人名義の預金口座について教えてください。
- 個人名義の借金はありますか。
- 親族等への仕送りはしていますか。
- 出身地はどちらですか。